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DJI、産業用ドローン「MATRICE 300 RTK」とDJI初のハイブリッドカメラ「ZENMUSE H20シリーズ」を発表

ドローンメーカー最大手のDJIは、最新産業用ドローン「Matrice 300 RTK」とハイブリッドマルチセンサーカメラ「Zenmuse H20シリーズ」を発表した。当メーカーのウェブサイトでは本製品の機能・スペック情報・紹介ムービーが公開されている。

「Matrice 300 RTK」紹介ページ:https://www.dji.com/jp/matrice-300

「Zenmuse H20シリーズ」紹介ページ:https://www.dji.com/jp/zenmuse-h20-series


飛行時間が大幅改善

DJIの紹介ページによると「Matrice 300 RTK」の最大飛行時間は55分。現行機である「Matrice 200 シリーズ」の最大飛行時間が34分なので、60%程度パフォーマンスが改善されたことになる。またホットスワップ機能が搭載されており、バッテリー切り替え時でも給電が継続される為、従来発生していたバッテリー切り替え時のタイムラグを無くすことが出来る。

ペイロードの総重量は2.7kg。下方シングルジンバル・下方デュアルジンバル・上方シングルジンバルへのマルチ搭載が有効。同時に発表したZenmuse H20 / H20Tに加え、Zenmuse XT2 / Z30 のDJIジンバルの装着が可能だ。

進化した障害物検知、フライトディスプレイ

本製品ではDJIのドローンとして初めて6面すべてにセンサーが搭載された。紹介ムービーでは狭い橋桁の間を飛行する様子が映っており、障害物検知・回避の精度が向上したものと思われる。新しく採用されたプライマリー フライト ディスプレイ (画像以下)には、飛行情報・航行情報・障害物情報が表示され、パイロットの状況認識を強力にサポートする。

様々な作業に対応するマルチセンサーカメラ

「Matrice 300 RTK」と同時に発表されたのがカメラジンバル「Zenmuse H20シリーズ」。ハイブリットの”H”を頭文字に付けた当シリーズは Zenmuse H20 / H20T に分かれる。Zenmuse H20では2000万画素のズームカメラ、1200万画素の広角カメラ、最大1200mまで計測可能なレーザー距離計の計3つのカメラセンサーが搭載されている。Zenmuse H20Tにはこれらに加えてサーマルカメラが付属されており、計4つのカメラセンサーが搭載されている。

左のカメラが「Zenmuse H20T」 右のカメラが「Zenmuse H20」

ズームカメラは23倍の光学ズームが可能で、被写体から離れた場所からの作業でも問題なく撮影が出来るようになっている。

新たなユーザーインターフェースでは、これらのカメラを簡単に切り替えられることができる。またフライトディスプレイ上の被写体を2タップするだけで拡大プレビューが表示されるようになっており、ズームイン/ズームアップ処理を簡単に行うことも可能です。

生産性が向上する点検作業

「Matrice 300 RTK」と「Zenmuse H20シリーズ」を組み合わせることで、点検作業に関わる以下機能を利用することができます。

ライブミッション記録

機体の動き、ジンバルの向き、写真撮影、ズームレベルなどのミッション動作を記録して、今後の自動点検に利用できるサンプル ミッションファイルを生成します。

AIスポット確認

定期点検を自動化し、正確で矛盾のないデータを収集します。搭載AIが対象を認識し、次回の自動化ミッション中にその対象を識別するので、ズレのないフレームを確保します。

Waypoints 2.0

最大65,535個のウェイポイントを作成でき、一つまたは複数のペイロードに各ウェイポイントでのアクションを設定できます。飛行経路計画も最適化され、ミッションにおける柔軟性と効率性が最高レベルにまで引き上げます。

災害救助、警備面での活躍も

点検作業だけではなく、以下機能を活用することで災害救助・警備面で活躍を期待することができます。

ピンポイント

対象にマークを付けるには、カメラビューやマップビュー上でタップするだけです。高度なセンサー融合アルゴリズムにより、即座に座標を把握し、カメラビュー全てにARアイコンの形で反映します。対象の位置は、別の送信機やDJI FlightHubのようなオンラインプラットフォームに、自動的に共有されます。

スマートトラック

スマートトラック機能を使うと、人、車、ボートなど動いている対象物を認識し追尾することができます。また、オートズームが適用されているため、安定した追尾と視野が実現します。さらに、対象物の流動的な位置情報を継続的に取得し、その情報は他の送信機またはDJI FlightHubに共有されます。

また進化したデュアルオペレーターモードでは離れた場所にいる複数のオペレーターが機体とペイロードの制御権を1タップで切り替えられるようになっており、ドローンの活用に新たな可能性を生んでいます。

価格と販売時期について

当製品の参考価格は以下の通り。出荷は2020年5月中旬を予定しているとのことです。※実際の販売価格はDJI Enterprise正規販売代理店までお問い合わせください

2020年5月19日(火)11時より、当製品の機能と利用用途を学ぶことができるオンラインセミナーが開催されるようです。受講は無料、事前登録制。興味がある方は参加してみてはいかがでしょうか。

オンラインセミナー事前登録ページ:https://attendee.gotowebinar.com/register/2297092402778929422?source=Press+Release

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