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福島県廃炉にドローン活用。東電が飛行試験実施。

東京電力は20日、放射線量の測定と、空間の3Dデータ化を同時に行えるドローンを福島第1原子力発電所の廃炉作業に活用していくため、楢葉南小体育館にて飛行試験を行いました。

ドローンの性能

導入したドローンはイギリスの企業が開発したもの。サイズは縦83センチ、横93センチ。放射線量は半径約20メートルの範囲を測定できます。また、2台の

カメラで空間を撮影し、高線量の場所を赤色、低線量の場所を緑色と、放射線レベルを可視化できる3D地図を作製する事が可能です。

操縦は約50メートル離れた場所から行うことができ、GPSが途切れたとしてもレーザーを使用することで障害物を自律して回避するなど、建物内での活用を安定して行うためのシステムが内蔵されています。

ドローン活用により可能になること

建屋内での放射線測定はこれまで、作業員が線量計を棒の先に取り付けたものを使い線量を測定してきました。しかし、今回のドローンを使ったシステムが活用できれば、人は遠隔で操縦でき、線量のレベルが色分けされるため放射線源の特定も即座にできるため、作業員の被曝を低減させることも可能です。試験飛行の結果、3Dデータでの建物の再現性、障害物回避等のドローンの性能、放射線源や高線量の場所の特定と、どれも高精度で確認できたため、がれきや汚染水で人が近づけない場所での活用が期待されます。

今後、3号機タービン建屋などの実際の現場で精度を評価するための試験を実施し、3月末までに本格導入の可否を決める方針です。

 

画像転載元:CREATEC  https://www.createc.co.uk/case_study/blue-bear/

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