コマツとオリックス・レンテックは、ドローン事業で提携し「3次元測量業務支援サービス」を10月より開始することを発表しました。
このサービスを利用することにより、測量会社が新たにドローンを導入し、3次元測量業務を行う際に伴うイニシャルコスト軽減や時間・労力・システム投資の負担軽減、ソフトウエアの陳腐化リスクの低減を図ることが可能になります。
両社の役割
今回発表された「3次元測量業務支援サービス」は、ドローンなどの測量機器のレンタルサービスと、取得した計測データの利活用に必要なソフトウエア機能一式をコマツが提供するパッケージサービスとなっています。このサービスにおける両社の役割は以下のようになっています。
コマツ
コマツは、建設現場のあらゆる情報をICTでつなぎ、安全で生産性の高い「未来の現場」を実現するソリューション事業「スマートコンストラクション」を提供してきた経緯が既にあります。
今回のサービスは、同社が開発した3次元測量に必要な点群自動作成処理やクラウドストレージ・ビューアーなどを提供する3次元測量業務支援アプリ「UNISURVEY（ユニサーベイ）」と測量機器をセットでユーザーへ提供します。
なお、「UNISURVEY」は、同社とNTTドコモ、SAPジャパン、オプティムの4社共同で企画・運用される、建設生産プロセス全体のデータ収集と一元管理を行う、建設業界向けオープンプラットフォーム「LANDLOG（ランドログ）」上で運用される第1号アプリケーションとなる予定です。
オリックス・レンテック
オリックス・レンテックはこれまで、計測器のレンタルサービスで培ってきた資産管理ノウハウを生かし、「ドローンの機体販売・レンタルサービス」を手掛けてきており、今回の「3次元測量業務支援サービス」においては、計測に必要なドローンや全地球衛星測位システムを搭載した受信機であるGNSSローバーなどの測量機器を今月よりコマツに提供を始めます。
今後の国内建設業界の課題
今後の建設業界には、急速な高齢化などによる深刻な労働力不足という大きな課題があります。国土交通省は、所謂「i-Construction」と呼ばれる、調査・測量から設計、施工、検査、維持管理・更新までのすべてのプロセスにおいて、ICT技術を活用し建設現場の生産性を向上させる動きを推進しています。ドローンなどで測量した3次元データを活用し、建設生産プロセス全体を効率化することで、建設業界の生産性向上や労働力不足解消が期待されています。
コマツとオリックス・レンテックの両社は『今後も、ドローンの測量への利活用を促進することで、建設現場が抱える課題解決の一助となり、安全で生産性の高い建設現場の実現に貢献することを目指していきます。』としています。
画像・情報掲載元： コマツ オリックス・レンテック