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KDDI、「ドローンを活用した物資搬送のための調査・検証事業」を受託

KDDI株式会社は、東京都から「ドローンを活用した物資搬送のための調査・検証事業」を受託したことを発表した。本事業は将来的に東京都が災害・緊急時の物資輸送手段として、ドローンを活用するためのものである。これを受け、KDDIは奥多摩町峰谷地区で実証実験を実施する。また2020年度中に奥多摩町・檜原村・日の出町でも実証実験をしていくとしている。

本事業は2019年10月に発生した台風19号による奥多摩地域の都道崩落、また一部地域での交通遮断・集落孤立が発生したことを教訓としている。東京都は過去にドローンによる物資搬送を実施したことがあったが、事前準備に時間を要することやドローンへの荷物積載能力において課題を抱えていた。

今回の実証実験の概要は以下の通りだ。

<実施内容>
①奥多摩町・檜原村・日の出町でのドローンの離発着地の選定と離発着地間のモデルルートの設定
②ドローン飛行前の電波環境や支障物などの環境調査
③ドローンの自律飛行と東京都災害対策本部などからの遠隔監視
④調査や実証実験の実施により得られた成果などについての報告

なお、当実証実験では「スマートドローン」が使用される。「スマートドローン」は2019年にKDDIがリリースしたドローンの運航管理システムだ。KDDIの携帯通信ネットワークに対応していることで、離れた場所からでも安心・安全なドローン制御が可能である。主に広域設備での監視・捜索、各種点検、測量、農業の分野で活躍が期待されている。

本実証実験では、都庁舎から「スマートドローン」システムの使用し、奥多摩地域でのドローン搬送の飛行監視・制御を行うとされている。

また機体にはプロドローン社製のものが使用される。仕様は以下の通り。

型番PD6BType3C
サイズ1,625mm (モーター軸間距離)
最大積載量最大30Kg
飛行時間28分 (ペイロード無し)

本実証実験では片道3km程度の往復飛行、及び最大10kg程度の物資の輸送を実施するとしている。

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