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2025年大阪・関西万博で日本初「空飛ぶクルマ」の実現に向けてSkyDriveと南海電気鉄道が提携!近鉄グループも出資へ

株式会社SkyDriveは、大阪エリアと和歌山エリアにおける「空飛ぶクルマ」の運航を目指し、南海電気鉄道株式会社と連携協定を締結したことを、2022年4月7日(木)に発表しました。
また、同じく2022年4月7日(木)に、近鉄グループホールディングス株式会社(以下「近鉄グループ」)からSkyDriveへの出資が決定し、大阪・伊勢志摩エリアなど近鉄の沿線地域における「空飛ぶクルマ」事業の成立可能性を検討するための連携協定の締結を協議中していることも発表されました。SkyDriveは、2025年大阪・関西万博での日本初「空飛ぶクルマ」のサービス開始を目指し、機体開発や運用の検討を進めていくとしています。

2025年の大阪ベイエリアでのサービス開始を皮切りに「空飛ぶクルマ」の事業拡大を目指すSkyDrive

「空飛ぶクルマ」は、明確な定義は定まっていませんが、一般的に「電動」「自動(操縦)」「垂直離着陸」などに代表される機体のことをいいます。
諸外国では、eVTOL(Electric Vertical Take-Off and Landing aircraft)や UAM(Urban Air Mobility)とも呼ばれています。新たなモビリティとして世界各国で空飛ぶクルマの機体開発の取組がなされています。
日本においても、2018年から「空の移動革命に向けた官民協議会」が開催され、都市部でのタクシーサービス、離島や山間部の新たな移動手段、災害時の救急搬送などにつながるものとして、その活躍が期待されています。
また具体的に日本においては、2023年ごろの事業開始、2030年の本格普及に向けたロードマップが経済産業省・国土交通省により制定されています。

SkyDriveは、「100年に一度のモビリティ革命を牽引する」をミッションに、「日常の移動に空を活用する」未来を実現するべく2018年7月に設立され、創業以来、「空飛ぶクルマ」及び「物流ドローン」を開発しています。
「空飛ぶクルマ」の開発においては、国内で唯一、公開有人飛行試験を実現し、官民協議会の構成員として制度設計にも関与しておいる企業です。
30kgの荷物を運搬可能な「物流ドローン」は、山間部を中心とした作業現場で活用されています。
「空飛ぶクルマ」については、機体メーカーとして日常の移動に空を活用することを目指し、2020年11月より大阪府が設立したラウンドテーブルの構成員として参加しています。
また、2021年9月には大阪府・大阪市と「空飛ぶクルマ」実現に向けた連携協定を締結しています。2025年の大阪ベイエリアでのサービス開始を皮切りに大阪エリアでの事業拡大を目指し、取り組みを進めており、現在、2人乗りの機体を開発中です。

南海電鉄がカバーする大阪・和歌山エリアでの「空飛ぶクルマ」運航ルート開設を目指す

今回、SkyDriveへの出資を決定した南海電鉄は、中長期的なまちづくりや沿線観光地への誘客の視点から、新たな技術を活用したモビリティを導入することで、先進的で魅力の高いエリアを構築できると考えています。
その中で、今後世界的に普及すると考えられており、かつインパクトも大きい「空飛ぶクルマ」を、南海電鉄がカバーする大阪エリアおよび和歌山エリアの沿線地域で早期に活用することで、同エリアを、「住みたいまち」・「訪れたいまち」として価値を向上させ、サステナブルに関する重要テーマの一つとして掲げる「夢があふれる未来づくり」の推進につなげることを目指しています。

今後、両社では事業スキームや導入エリアなどについて、さらに具体的かつ詳細な事業可能性について検討を行い、大阪エリアおよび和歌山エリアにおける南海電鉄の鉄道沿線地域や商業施設などを中心に、「空飛ぶクルマ」運航ルート開設の実現を目指すとしています。

連携協定による具体的な検討内容は、以下の内容を中心に進んでいきます。
・本事業における各当事者の役割(フィールドの提供、ポートの整備、集客・チケット販売、機体の運航など)
・南海電鉄の沿線地域や商業施設などを中心とした本事業の具体的な運航ルート
・オペレーション(運航時に必要な仕組みなど)
・収支予測

近鉄グループからの出資も決定、「空飛ぶクルマ」の事業化を進めるための連携協定も協議中

さらにSkyDriveは、近鉄グループホールディングス株式会社からの出資も決定しています。
近鉄グループは、運輸、不動産、流通、ホテル・レジャーなど暮らしにかかわる多様な事業を展開し、暮らしに新たな喜びや豊かさを提供することを目指しています。
SkyDriveとは、2021年9月の大阪府・大阪市と「空飛ぶクルマ」実現に向けた連携協定を締結以来、これまで共同での実証実験の実施などの取り組みを行ってきました。

2021年10月には、株式会社大林組、関西電力株式会社、東京海上日動火災保険株式会社とともに、大阪ベイエリア地域住民を中心とした生活者を対象に、大阪での「空飛ぶクルマのエアタクシー事業」の実装に向けた認知や意識の現状況を確認する「空飛ぶクルマによるエアタクシー事業性調査」を実施しました。
また同じく2021年10月に、大阪港の中央突堤でSkyDriveの貨物輸送ドローンを海上飛行させる実験を実施。実験後には、SkyDriveの空飛ぶクルマ「SD-03」のモデル機を展示したレジャー施設「天保山マーケットプレース」にて、空飛ぶクルマへの連携した取り組みについて発信するなど、地域住民や地元企業、周辺各種団体などの理解促進と、安全性の向上m社会受容度を高める活動を推進しています。

今後、近鉄グループでは、2025年の「大阪・関西万博」において「空飛ぶクルマ」の実現を目指しており、今回、「空飛ぶクルマ」の実現に向けた検討を加速するため、出資を行うことが決定しました。現在両社で、大阪エリアや伊勢志摩エリアなど近鉄の鉄道沿線地域やレジャー施設などを中心に、市場性調査やビジネスモデルなど、事業の成立可能性を検討する連携協定の締結を協議中です。

近鉄グループでは、今後、SkyDriveをはじめとする様々な「空飛ぶクルマ」の機体メーカーや、関連する技術や知見を有する企業などと協業して、2025年の大阪・関西万博において「空飛ぶクルマ」の実現を目指していくとしています。

近鉄グループのSkyDriveへの出資にあたっての、両社代表者コメント

<近鉄グループホールディングス株式会社 代表取締役社長 小倉敏秀 氏>「近鉄グループでは、社会の構造が大きく変化する中、共創による豊かな社会の実現に向けた取り組みを進めています。このたび、国内で唯一有人飛行試験に成功し、「空飛ぶクルマ」のフロントランナーである SkyDrive さんへ出資させて頂くことになりました。今後、鉄道など既存交通との結節による移動の利便性向上、離発着場を核としたまちづくり、観光・レジャー用途での観光地の魅力向上などを検討し、「空飛ぶクルマ」を通じた魅力ある社会づくりに貢献してまいります。

<株式会社 SkyDrive 代表取締役 CEO 福澤知浩 氏 >
「近鉄グループさんとは、SkyDrive 創業以来、空飛ぶクルマ実装に向けた議論や活動を一緒にさせて頂いています。2021 年 10 月には、地域住民の方々の理解と社会受容性を高めるために、「空飛ぶクルマによるエアタクシー事業性調査」を共同で実施させて頂き、今回、出資頂く運びとなりました。近鉄グループさんは、運輸・ホテル・レジャー・流通などの領域で、地域の方々と直接接しながら、人々の暮らしに喜びや豊かさを提供されています。SkyDrive のビジョンである「空を、走ろう」が、近鉄グループさんの各領域とシナジーを生みながら広がっていくことを目指し、まずは、大阪エリアや伊勢志摩エリアにおける空飛ぶクルマの社会実装を目指して参ります。地域経済の発展ならびに、安全で楽しく便利な暮らしの実現に貢献できるよう精進して参ります。」

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