神石高原町、ドローン活用の地域モデルが本格始動

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広島県神石高原町で進められてきた「ドローンが飛び交うまち 官民協働神石高原町活性化プロジェクト」が、このほど完遂した。本プロジェクトでは、大型物流ドローンによる物資輸送や有害鳥獣対策など、複数のユースケースを実証しながら、地域事業者や住民が主体となってドローンを活用できる運用体制を構築した。

さらに、将来的に町が単独で運用を継続できる“自走化”を見据え、人材育成や運営基盤の整備も推進。こうした取り組みにより、地域主導で持続可能なドローン活用モデルの確立に向けた基盤が整った。

「ドローン導入支援サービス」について:https://www.persol-bd.co.jp/service/dxsolution/s-dx/solution/

現地でのドローン構築作業の様子

神石高原町におけるドローン活用推進の背景

神石高原町では2019年より、パーソルビジネスプロセスデザインやドローン関連企業・団体とともに「神石高原町ドローンコンソーシアム※1」を設立し、ドローンを活用した地域課題の解決や防災体制の強化に取り組んできた。なかでも、地域住民が中心となってドローンを運用する「地産地防※2」の実現に力を入れており、災害時の状況把握を担う地域パイロットの育成や、運用フロー・マニュアルの整備などを進めてきた。
こうした活動の積み重ねにより、町内ではドローン事業を立ち上げる事業者が生まれるなど、地域におけるドローン活用は着実に広がりを見せている。
2025年度に実施した本プロジェクトでは、これまで培ってきた基盤を生かしながら、大型物流ドローンの実用化に向けた取り組みを推進した。あわせて、物流や有害鳥獣対策といった平時のユースケースの拡充にも取り組み、地域に根差した持続可能なドローン活用モデルの構築を進めた。

※1 ドローンコンソーシアム 地域の担い手によるドローン公開実証実験を実施:https://www.persol-bd.co.jp/news/ppt/20200227/
※2 地域で起こった災害に対して地域で対応する能力を持つことやその力を高めていくことの重要性

地域主導によるドローン活用モデル構築の概要

本事業は、神石高原町におけるドローン活用のさらなる自走化と持続的な運用体制の構築を目指し、「大型ドローン物流事業」「有害鳥獣対策事業」「次世代育成事業」の3つのテーマで実施された。

大型ドローン物流事業では、人口減少や高齢化が進む地域において、災害時の孤立リスクに対応できる物流インフラの構築を目指した。地域事業者や町の担い手を対象とした講習を実施するとともに、地域事業者が運航管理を担う体制のもと、災害備蓄倉庫から神石高原町役場本庁までのルートで実証飛行を実施。地域主体による大型物流ドローン運用の実現可能性を示した。

有害鳥獣対策事業では、猟友会と連携し、ドローンを活用した捕獲手法の実証に取り組んだ。地域課題の解決に向けた新たなドローン活用の可能性を検証するとともに、平時のユースケース拡大を通じて地域へのドローン定着を促進した。こうした平時の活用は、有事における迅速な運用にもつながることから、平時・有事を問わず活用できるフェーズフリーな運用体制の基盤づくりにも寄与している。

次世代育成事業では、町内の中学1年生を対象にドローン特別授業を開催した。授業では、地域事業者がドローンを活用して活躍する姿や、町が推進する「地産地防」の取り組みを紹介。さらに、「ドローンで町の未来をどう変えるか」をテーマとしたグループワークを通じて、生徒たちが地域の未来や新たな技術の活用について考える機会を創出した。ドローン産業が地域に根付き始めていることを伝えることで、将来の地域産業や働き方を身近に感じてもらうことにもつながった。

これら3つの取り組みは、それぞれ異なるアプローチから地域課題の解決に挑戦するものであり、神石高原町における持続可能なドローン活用と地域主導の運用体制の確立に向けた基盤形成を後押しするものとなった。

実証実験における大型ドローンの飛行ルート(災害備蓄倉庫~神石高原町役場本庁)

ドローン活用の自走化に向けた取り組みの成果

本事業では、神石高原町においてドローンを地域に根付かせ、将来にわたって継続的に活用できる体制づくりに取り組んできた。
ドローンを地域課題の解決に活用するためには、導入するだけでなく、地域のニーズに合った用途を見つけることや、適切な機体を選定すること、そして地域の人々が自ら運用できる体制を整えることが重要となる。特に神石高原町は、災害時に孤立する可能性のある中山間地域であることから、地域内でドローンを運用できる「自走化」を重視し、パーソルビジネスプロセスデザインは運用手法の設計や技術支援、人材育成などを通じて取り組みを支援してきた。

2025年度は、「大型ドローン物流事業」「有害鳥獣対策事業」「次世代育成事業」の3つの事業を実施した。地域の担い手に対するトレーニングや運航ルールの整備を進めたほか、地域内事業者が主体となって実証実験や運用を行う体制を構築。これにより、平時からドローンを活用し、その経験を災害時にも生かせるフェーズフリーな運用基盤の整備が進んだ。
また、ドローンを活用した事業が地域で生まれ始めたことで、次世代を担う子どもたちが新たな産業や技術に触れる機会も創出された。地域で活躍する事業者の姿や町の取り組みを知ることで、将来の働き方や地域の可能性について考えるきっかけにもなっている。

今回の取り組みは、単なる実証実験ではなく、地域が主体となってドローンを継続的に活用していくための基盤づくりである。神石高原町では、物流や鳥獣対策、防災などさまざまな分野でドローン活用の可能性が広がっており、今後のさらなる社会実装が期待される。

担当者のコメント

神石高原町 産業課 課長補佐・中野達也氏

神石高原町では今回のプロジェクトを通じて、ドローンを継続的に活用していくための基盤整備が大きく前進した。平時の運用から災害時の対応までを見据えた運用プロセスを構築するとともに、地域でドローンを担う人材の育成にも取り組み、将来的な自走化に向けた体制づくりが進んでいる。

パーソルビジネスプロセスデザインは、ドローンの運用技術の提供にとどまらず、地域の担い手が主体的に活動できる仕組みづくりまで一貫して支援。これにより、単なる実証実験ではなく、平時・有事を問わず地域の力でドローンを運用できる体制の実現に向けて大きく前進した。

今後は、本プロジェクトで培ったノウハウや体制を基盤に、ドローン活用の幅をさらに広げていく方針だ。地域課題の解決や産業振興につなげながら、町の中に自然に根付く形で展開していくことが期待されている。

「ドローン導入支援サービス」について
https://www.persol-bd.co.jp/service/dxsolution/s-dx/solution/

パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社とは

パーソルビジネスプロセスデザインは、業務プロセスの設計・改善をはじめ、人材育成や組織運営のノウハウとテクノロジーを組み合わせ、さまざまな分野で業務支援を提供している。
ドローン分野においては、産業課題の解決に向けて、ドローンサービス事業者やユーザー企業に対し、安全かつ安定した運用プロセスの設計・構築・運用を支援している。ドローンメーカーや通信キャリア、関連団体などとの連携を強化しながら、高精度なドローンビジネスの実用化を推進するとともに、企画・実証から運用、人材育成まで、あらゆるビジネスフェーズに対応したサービスを提供している。
また、機体の導入や実証実験の支援にとどまらず、運用設計、人材育成、組織づくりまでを含めた一貫した支援を強みとしている。これまで培ってきたプロジェクト運営や業務設計の知見を生かし、自治体や企業と連携しながら、ドローンを活用した地域課題の解決や持続可能な運用体制の構築を支援している。
今後も同社は、ドローンの社会実装を通じて、防災や物流をはじめとするさまざまな分野で地域や産業が抱える課題の解決に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していく方針である。

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