空の産業革命、「24時間航行可能なドローン」のコンセプト

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アイ・ロボティクス

3月29日、アイ・ロボティクスは、東京国際展示場で行われたベンチャー企業の祭典Slush Tokyo 2017において「24時間航行が可能な無人航空機(ドローン)」のコンセプトと、それにより実現される空のインフラを利用したサービスモデルのコンセプトを発表しました。

コンセプト

24時間航行可能なドローンのサイズは2m四方を想定しており、「衛星と地上付近のドローンの間を埋め、人類規模の課題解決を図ることができる、物理的なインフラを構築する」というコンセプトのもと、通常のドローンが飛行する高度よりも高い、高度300mから3000mでの航行を想定しています。アイ・ロボティクスは、今回発表したコンセプトを実現するため、バッテリーの数十倍の航行を可能にする金属型燃料電池、マルチGNSS(GPS等の全球測位衛星システム)、有人機ともコミュニケーション可能な管制システム、VTOL(垂直離着陸)型機体制御ソフトウェア、人工知能プラットフォーム、高性能カメラ・センサー、ブロックチェーンを利用した飛行許可認証システムなどの技術を特定し、検証を行っています。

サービスモデル

発表されたコンセプト機体は、一機10万ドル以下での生産を目標としています。その機体を常時地球の上空に数千~数十万機飛行させてカバーすることにより、「衛星と地上レベルのドローンの間を埋める効率的かつ安価な全地球型物理ネットワークを構築することができる」といいます。また、積載物を積み替えることも想定しており、垂直離発着ができるドローンの利点を生かして超長距離物流を行うことができます。アイ・ロボティクスはこのコンセプトを実現し、幅広くインフラとして開放した場合、以下のような世界中の様々な問題を解決できると考えています。

  • 地球環境のモニタリングによる環境問題の対応。
  • 海洋資源調査への利用による資源問題の解決。
  • 外洋上への船への物資(レスキューキット等)搬送。
  • 災害、遭難等への迅速な出動、上空からの管制。
  • アフリカや中央アジアにおける食糧問題の解決。
  • 地上レベルで作業をするドローンやロボットの管制。
  • 報道への利用。

グランドチャレンジ

アイ・ロボティクスは、今回掲げたコンセプトは技術的なブレークスルーや法規制などもあり、「単独では到底なしえるものではない」と考えています。そこで、日本発の世界レベルの空の産業革新を起こすべく「日本からシリコンバレーまで、約8,000キロを飛行させるドローンを開発し、太平洋横断飛行を数年以内に成功させる」という目標をグランドチャレンジとして掲げ、オールジャパンで協力していく方針です。

 

関連サイト:アイ・ロボティクス http://irobotics.jp/

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