ドローン飛行禁止区域が1000mに拡大・直罰化 7月14日施行の改正法、事前通報の手続きも解説

ドローン飛行禁止区域が1000mに拡大・直罰化 7月14日施行の改正法、事前通報の手続きも解説

令和8年7月14日、小型無人機等飛行禁止法の改正法(令和8年法律第47号)が施行され、警察庁所管のイエローゾーン(飛行が規制される周辺地域)が対象施設の周囲おおむね300mから1,000mへ拡大するとともに、許可も事前通報もないまま飛んだ時点で処罰できる直罰規定が新設されます。

規制面積は円換算でおよそ10倍に広がり、無許可飛行への罰則は6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。100g未満を除外する航空法と違い、この法律に重量の下限はありません。1g程度の超小型機も規制の対象で、趣味で小型機を飛ばす人も例外ではありません。

イエローゾーンが周囲おおむね1,000mに拡大、規制面積は約10倍に

イエローゾーンは、小型無人機等飛行禁止法(平成28年法律第9号)が定める対象施設の周囲おおむね300mの周辺地域を指す区域です(施設の敷地・区域そのものはレッドゾーンとして別途規定されています)。令和8年法律第47号によって、このイエローゾーンの範囲が周囲おおむね1,000mまで広がります

周囲の範囲が300mから1,000mへ延びたことで、規制面積は円換算でおよそ10倍です。Techno-Edgeの分析によれば、東京都心ではこれまで集中して存在していた重要施設周辺のエリアが融合し、山手線内側の南側をほぼ覆う規模のイエローゾーンに広がるとされています。

対象施設の種類も増えます。外務大臣が指定する国際会議の準備・運営のための施設等と、警察庁長官が指定する特別要人(天皇または内閣総理大臣)の所在施設等が、新たに加わります。改正の詳細は警察庁の改正法の案内で公表されています。

無許可・無通報飛行はその場で直罰、6月以下の拘禁刑か50万円

罰則の仕組みも変わります。改正前は、イエローゾーン内で無許可飛行をしても直接の罰則はなく、警察官等による退去等の措置命令に従わなかったときだけ罰則が適用されました。7月14日の施行後は、許可を得ず事前通報もしないままイエローゾーン内を飛行した時点で直罰の対象となり、6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科されます。この量刑は防衛省の案内でも明記されています。

項目改正前改正後(令和8年7月14日〜)
イエローゾーンの範囲対象施設の周囲おおむね300m対象施設の周囲おおむね1,000m
規制面積基準円換算でおよそ10倍
無許可・無通報飛行の罰則直罰なし(措置命令違反時のみ処罰)直罰。6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

飛行の48時間前までに公安委員会へ通報する

例外としてイエローゾーンで飛ばすには、飛行の48時間前までに管轄の警察署を経由して都道府県公安委員会へ通報する義務があります。通報書には飛行区域を示す地図を必ず添付し、施設管理者から同意を得た場合はその同意書の写しも提出します。手続きの詳細は警察庁の通報の案内にまとまっています。

通報は警察署の窓口へ書面を出すほか、e-Gov電子申請サービスを使ったオンライン提出もできます。取得した到達番号または受付番号は、飛行時に提示を求められる場合があります。窓口では実際に飛ばす機体の現物提示が求められ、難しいときは写真での代替が認められます。

施設や区域の性質によって、追加の通報先や手順があります。

  • 皇居および赤坂御用地の周辺で飛ばす場合は、公安委員会への通報に加えて、管轄警察署を経由して皇宮警察本部長への通報も必要です。
  • 海域を含む対象施設周辺地域では、公安委員会とは別に管区海上保安本部長への通報が要ります。
  • 対象防衛関係施設や対象空港の周辺地域では、当該施設管理者への通報も義務づけられます。
  • 対象施設周辺地域が2つ以上の都道府県にまたがるときは、すべての都道府県公安委員会へ通報します。
  • 災害その他緊急やむを得ない場合に限り飛行直前の口頭通報で足りますが、施設管理者等の同意は飛行前に得ておきます。
  • 国や地方公共団体から委託を受けた事業者が飛行させる場合は、委託を証明する書面の写しも合わせて提出します。

飛行前に区域を地図で確認する

自分の飛行予定地がレッドゾーンやイエローゾーンに当たるかどうかは、事前に地図で確認できます。国土地理院が運営する地理院地図では、小型無人機等飛行禁止法の対象施設周辺地域の範囲を地図上で確認できます。

より手早く確認したい場合は、飛行制限マップ「ドロマップ(DroMap)」も選択肢になります。レッドゾーン・イエローゾーンだけでなく、人口集中地区(DID)や空港等周辺空域、送電線・河川・公園といった飛行時に注意したいエリアまで1つの地図に重ねて表示でき、令和8年改正後の規制区域にもすでに対応済みです。飛行予定地をタップするだけで該当区域を直感的に把握できるため、申請・通報の要否を素早く判断したい事業者・パイロットに向いています。

成立から施行までの経緯

  • 令和8年6月17日 改正法(令和8年法律第47号)が国会で成立
  • 令和8年6月24日 改正法公布
  • 令和8年7月14日 改正法施行(イエローゾーン1,000m拡大・直罰創設)

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