
水中ドローン(水中ROV)といえば、これまでは「水の中を見るための機体」というイメージが強かった。しかし今回、株式会社ジュンテクノサービス(埼玉県川越市)が発表したのは、その常識を変える取り組みだ。産業用水中ROV「FIFISH W6 MAX」に高圧洗浄ユニットを組み合わせ、水中で「洗浄作業」までこなすシステムを提案する。

高圧洗浄システムの稼働時の様子
港湾・ダム・船舶、付着物に悩む現状
港湾の岸壁、ダムや取水設備、発電設備、そして船舶――こうした水中構造物には、貝類や海藻などの付着物がつきものだ。これまでは潜水作業員による人力の洗浄や、船をドックに入れて陸に揚げる作業が必要になることも多かった。ジュンテクノサービスでは、こうした「人が水に入る」「設備を止める」「陸に揚げる」という前提そのものを、ROVによって遠隔化できないか検証を進めているという。
船を止めずに船底を洗浄という新たな試み
想定される活用例の一つが、船底に付着した貝類や海生生物の除去だ。停泊している時間を利用して船底を水中で洗浄できれば、ドック入渠や長時間の運航停止を減らせる可能性がある。「洗浄のために船を止める」のではなく、「停泊時間を維持管理に使う」という発想の転換といえるだろう。対象は船舶に限らず、港湾・岸壁・桟橋、ダムや水路、発電設備、養殖設備など幅広い水中構造物への展開を見込んでいる。

実際の産業用水中ROV活用現場の様子

付着物の洗浄中の様子(メーカー実証資料に基づき公開)
FIFISH W6 MAXとは
FIFISH W6 MAXは、最大前進速度4.5ノット、ペイロード最大15kg、潜航深度は最大350mに対応する本格的な産業用機体だ。電源は地上から有線で供給する方式のため、バッテリー切れを気にせず長時間の作業ができる。定点保持機能や耐流性能も備えており、水の流れがある現場でも安定した運用が可能という。
今回の提案では、このROVに高圧洗浄ユニットを取り付け、カメラで対象物を確認しながら付着物を除去し、その場で洗浄後の状態まで確認できる運用を想定している。つまり「見るROV」から「作業するROV」への進化だ。

FIFISH W6MAX + 高圧洗浄システム一式
展示会とデモンストレーションの開催のお知らせ
◾️9月25日開催 ドローンジャーナルコンファレンス&エキスポ 2026 秋
当社は、本展示会への出展を予定している。
会場では、W6 MAXの実機に加え、高圧洗浄システムを含む設備構成を展示する。実機を確認しながら、導入を検討する現場の環境や用途について、具体的な相談が可能である。
【展示会概要】
イベント名:ドローンジャーナルコンファレンス&エキスポ 2026 秋
ー測量・点検から施工管理、運搬、警備、現場のリアルな課題に応える先進技術が集結ー
日時:2026年9月25日(金) 10:00開場
会場:御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター(MAP)
主催:株式会社インプレス ドローンジャーナル
参加方法:事前登録制
URL:https://academy.impress.co.jp/event/dronejournal2026/

◾️埼玉県川口市内の河川にて実地デモンストレーション
さらに9月29日(火)には、埼玉県川口市内の河川において、産業用水中ドローン「FIFISH」シリーズの実地デモンストレーションを予定している。
デモンストレーションでは、カタログや映像だけでは伝わりにくい、水中での機体の安定性や操作性、対象物への接近性能、実際の運用方法などを実機で確認できる機会を提供する。
水中点検や洗浄、維持管理業務の省力化を検討する企業・自治体・施設管理者を対象に、実際の機体や運用の様子を確認しながら、それぞれの現場環境や用途に応じた活用方法について相談できる場とする。

お申し込みはこちらから
当社では法人を対象に、産業用水中ドローンの導入に向けた機体紹介や操作体験などの案内も行っている。
施設内のコンテナプールで実機を確認できるほか、現地への出張デモンストレーションにも対応する。水中点検や洗浄などへの導入を検討する企業は、問い合わせフォームより相談できる。なお、出張での実施は有償となる。











