日本国内での中長距離ドローン配送の中心的プレイヤーとして期待、DRONE FUNDが独・Wingcopterへの出資を実行

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DRONE FUND株式会社は、運営する3号ファンド(DRONE FUND3号投資事業有限責任組合)からドローンの機体製造およびサービスプロバイダーであるWingcopter GmbH(ドイツ)へ出資を実行したことを、2021年12月1日(水)に発表しました。

DRONE FUNDは、「ドローン・エアモビリティ前提社会」を目指し、ドローン・エアモビリティ関連のスタートアップに特化したベンチャーキャピタルです。1号および2号ファンドを通じて、国内外の合計40社以上のポートフォリオを形成しており、3号ファンドでは、ドローン・エアモビリティおよびその社会実装に資するテクノロジーへの投資活動を幅広く展開しています。

ANAとの協働など日本国内での実績を評価し中長距離ドローン配送の中心的プレイヤーとしての期待から投資を決定

Wingcopterは、CEOのトム・プルマ氏を中心とした創業チームと、経験豊富なエグゼクティブチームがバランスよく配置された組織体制をとっています。認証制度への適切なアプローチも得意としており、それにより業界最先端の充実した工場設備の保有も実現しています。

片道配送ではなく、ネットワーク型配送によるコストイメージを考慮したシステム設計を有していることから、顧客のニーズに合わせた付加価値のある配送を低コストで実現できる中長距離ドローン配送の中心的プレイヤーとなりうること、日本国内で何度も機体を飛行させており、DRONE FUNDがWingcopterの日本国内でのオペレーションに寄与できると考えたことから、今回の投資が実現しました。

また、Wingcopterは、ANAホールディングス株式会社と日本における新たな地域社会インフラとしてのドローン配送ネットワーク構築を目的とした、固定翼型VTOLドローンを用いた医薬品および日用品等のドローン配送事業化に向けた業務提携を2021年4月に締結しています。共同プロジェクトの第一弾として。2021年3月21日~26日に長崎県五島市福江島~久賀島間にて実施した医薬品配送実証において、航空機運航の知見を活かし、パイロットや航空機整備士といったANAドローンプロジェクトメンバーによる固定翼型VTOLドローンの運航を行い、医薬品や血液検体の配送を実現しています。

DRONE FUNDは、「ドローン・エアモビリティ前提社会」の実現に向けて、産業用ドローン市場のすそ野の拡大、および産業領域の深化に貢献することのできる幅広いサービス、ソリューションへの投資を加速していくとしています。

ドローン製造および医療サプライチェーンを中心とした物流サービスを展開するWingcopter

Wingcopterは、eVTOL*無人航空機システムなどのドローン製造およびサービスを展開するドイツの企業です。既存の輸送手段の供給と需要のバランスを欠いている状況に着目したTom Plümmer(トム・プルマ)氏、Jonathan Hesselbarth(ジョナサン・ヘッセルバート)氏、Ansgar Kadura(アンスカー・カドゥーラ)氏の三者によって、高スピード低コストの輸送ソリューションを開発すべく、2017年に設立されました。

事業を通じて世界中の人々の生活の質を向上させることを企業理念としており、現在は医療サプライチェーンを中心とした事業を展開、中期的には荷物・工具・スペアパーツ・食品や食料品など幅広い配送、長期的にはより長距離の大型貨物および人の輸送を担うことを視野に入れています。

特許取得済みのティルトローター機構により、マルチコプターのように垂直に離着陸しながら、雨や風の中でも固定翼機のように長距離を効率的かつ迅速に飛行できることが強みの「Wingcopter198」を自社開発。また、一人のオペレーターが複数機体を操縦できるシステムを構築することで、オペレーターコストを削減し、ドローン実装の低コスト化を実現させようとしています。

*VTOL:Vertical Takeoff and Landingの略で垂直離着陸機の略称。揚力で浮かび飛行する航空機のうち、垂直方向にも推進力を持ち、あまり滑走せずに離陸が可能な機体で、垂直方向に推進させる事ができる。電動のものはeVTOLと呼ばれる。離着陸地点の範囲を最小限に抑えられることから、全国の離島や山間地域など遠隔地における配送、ラストワンマイルの配送において活躍が見込まれている。

<Wingcopter CEO トム・プルマ氏 コメント>

当社が日本市場への取り組みを強化している時期に今回の投資の機会に恵まれました。DRONE FUNDと今後連携することで、日本だけでなく世界のより多くのお客様にドローンによる配送サービスを提供できると確信しています。また、ドローンファンドの約50件の投資先の中で、当社が唯一のeVTOLドローン企業であることをとても誇りに思っています。今回の投資は、「Wingcopter198」が配送用ドローン技術の最先端を走っていることを証明するものだと思っております。

<ANAホールディングス株式会社 デジタルデザインラボ ドローンプロジェクトディレクター 信田光寿氏 コメント>

ANAドローンプロジェクトは、今まで目視外による運航を約400フライト、目視内やテストフライトによる運航を含めると約600フライト以上実施しており、離島山間部を中心にドローン物流の課題や需要の調査を進めてきました。機体選定において、飛行距離および速度でマルチコプター型よりも勝る固定翼型VTOLドローンを検討している中、複数の国々において実績が豊富で機体性能に優れているWingcopter社の機体を実証において同社と共に運航しました。19年10月、21年3月に離島地域である長崎県五島市で医薬品を配送、21年9月には、年間を通じて強風の日が多い北海道稚内市において、地方と都市部の物流連接を目的にドローンの空港離発着を実施するなど飛行を重ね、同社の機体が地域特性に即した長距離飛行の機体として今後も活用、事業促進を検討しています。

<DRONE FUND 共同代表 千葉功太郎氏 コメント>

日本における空の物流網は2021年のレベル3フライトの解禁を堺に、今まさに加速度的に発展してきていることを現場の近くで実感しており、その中でもWingcopter社は日本国内におけるeVTOL機体としての実績が豊富で、世界で最も信頼できる機体製造チーム及び運用ソリューションの揃ったチームの1社と捉えておりました。そのようなチームに出資できる機会を得られた事を、とても喜ばしく感じております。Wingcopter社のチームと共に、国内外におけるドローン物流の発展に貢献していきたい所存です。

DRONE FUNDでは、ドローンやエアモビリティをはじめとする空のテクノロジーが、国土・インフラの保全、産業活動の効率化と発展、そして日々の暮らしを支えるソリューションとして大きな注目を集めている点、さらにデジタル政策やグリーン政策の重点化や、全国でのスマートシティに関する機運が高まっている点などを背景に、ドローン・エアモビリティのさらなる社会実装を促進すべく、3号ファンドを設立し、国内外スタートアップへの投資活動や事業会社との協業の支援、および啓発などの活動を行っています。 12月3日(金)には、株式会社産業革新投資機構などから出資を追加調達、立行政法人中小企業基盤整備機構からの出資と合わせて、50億円の出資を政府系ファンドから調達。また、政府系ファンド以外にも、通信、建設をはじめとした事業会社のLP投資家も参画しています。こうして得られた資金や、次世代通信規格 5G をはじめとする通信インフラの徹底活用やLP投資家として参画している事業会社などとのネットワークを通じて、フィールド業務の自動化やリモート化などの産業活動のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を目指し、ドローン・エアモビリティの社会実装に寄与しうるテクノロジー、ソリューションへの投資を今後もさらに展開していくとしています。

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