水中点検から海上基地まで、海上ドローンの活躍を大公開!

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COP26でも話題となっていた再生可能エネルギーですが、海洋再生可能エネルギー分野においても電気設備の点検がガイドラインに定められています。しかし効率や安全・コスト面での問題を抱えていました。
そこで注目されたのが水中ドローンです。今回名古屋市の企業の水中ドローンがアジア海域の 大型洋上風力発電設備の海中点検機材として正式採用されました。
他にも水中ドローンを海中・海底の調査の基盤にする研究などドローンを水中で活躍させる企業・団体が年々増えています。どのような取り組みが行われているか本記事で紹介していきます。

実証実験で証明!厳しい海上での点検も水中ドローンで安全点検が可能に

シー・エフ・デー販売株式会社(社長:三谷弘次、本社:愛知県名古屋市)が取扱う産業用水中ドローン「FIFISH W6」を活用した海中設備保守点検作業の実証実験を行い、アジア海域の大型洋上風力発電設備の海中点検機材として正式採用されました。
再生可能エネルギー(再エネ)の導入が拡大する中、「海洋再生可能エネルギー発電」は注目を集めており、洋上風力発電の導入が進められています。日本国内でも海洋再生可能エネルギー発電設備の設置に向け、経産省、国土交通省から『海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域指定ガイドライン』が令和元年の6月に策定されました。
そのため、電気設備の技術基準においても、技術員が日常巡回することを義務付けており、目視による外観点検等は『月に1回以上実施すること』と規定しています。
洋上風力発電設備を安全かつ効率よく運用するためには技術者による巡視・点検等が必要となり、陸から遠く離れた洋上風力発電施設では、海中の点検の危険性やコストが課題でした。
そこで水中ドローンの活用が着目されています。水中の保守点検に水中ドローンを活用することで、洋上という厳しい作業環境での点検作業においても、安全性を保ちながら業務の効率化が可能になります。
今回の実証実験においても、FIFISH W6は高い評価を得て、導入に至りました。

今回の実証実験の内容

アジア海域に設置された洋上風力発電所にて、海中設備の保守点検作業の実証実験を実施(※図2)。洋上風力発電設備の水中部点検項目に沿って点検を行う。

1.         支持構造物の点検調査撮影
2.         水中コラム、補強水平材、点検(陰極防食点検)
3.         通船接岸部点検
4.         生物付着状況確認
5.         コンクリート構造、ひび割れ、剥離、剥落、鉄筋の腐食・露出破断など
6.         鋼構造:被覆防食(ナット/ボルトの歪みなど)
7.         抑制装置(ベンドリストリクター) 点検
8.         防塵板、浮力材(筒状浮力体)、海底ケーブル等の確認

今回の実証実験の結果

今回の実証実験では、水中に沈めた支持構造物を点検することができました。
外洋の高波の中、濁り、うねりにおいても、安定して上記のすべての項目の点検作業ができることを確認しました。
濁りの中では「マルチナロービームソナー」を使って、調査対象を特定することで、今までの目視以上に1度の調査範囲が広がりました。
抑制装置(ベンドリストリクター)( 海底ジョイントの端部は海底ジョイント沈設作業においてケーブルに過度な曲げが生じないような装置)の場所は特定するには難しく「マルチナロービームソナー」を使用することで特定することができました。
さらに音響測位装置U-QPS(水中ポジショニングシステム)を使用することで損傷部位の座標まで特定することも検証できました。QYSEA社独自のARによる測定技術を駆使し、錆や割れ目の現状把握が可能となります。
今回行われた実証実験の動画は、以下をご覧ください。

産業用水中ドローンは、洋上風力発電設備の日常点検にはかなり有効的だと現場の関係者より評価されました。建設前の地盤調査、港湾構造物の点検、漁礁の調査にも有効ということで、認知も更に深まっています。

今後成長が見込まれるFIFISH W6とは?

今回の実証実験に使用した機体FIFISH W6(ファイフィッシュ・ダブル6)は本体寸法383 x 331 x 143 mm、重さは約20kg、 水深は350mまで潜航が可能です。
カメラ画質は4K UHD(30fps)、照明はLED2基10000ルーメンを搭載。
海洋では波のある状況下で使用することが前提となるため、モーターパワーを従来品から更に強化しています。FIFISHシリーズ初の交換式バッテリーを採用し、駆動時間は最長6時間。さらに、外部給電システム(別売)を使用することで、バッテリーの運用時間を気にかける事なく連続稼働ができます。
豊富なオプション選択が可能となったプロシリーズのFIFISH W6は、濁りや浮遊物で視界が悪くても調査対象を把握できる「マルチナロービームソナー」、機体の自己位置を把握できる音響測位装置U-QPS、強い濁りの映像補正が可能な「画像鮮明化」チップも搭載し、海洋の過酷な環境でも活躍できる産業用水中ドローンです。

水中ドローン体験会のご案内

CFD販売株式会社では、定期的に水中ドローン体験会を実施しています。
ご案内希望の方はフォームよりご登録ください。

【イベント概要】
■ 開催日時:2021年11月15日(月) 13:00~14:00
■ 場所:〒135-0063 東京都江東区有明(詳細場所について別途ご案内致します)
■ 参加費用:無料
■ 体験対象機種:FIFISH W6、FIFISH V6 PLUS、FIFISH V6
水中ドローン体験会 申し込みフォーム
https://www.cfd.co.jp/rov_experience_form/

海上基地としてドローンの活用?企業と大学のタッグで解決!

株式会社プロドローン(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:戸谷 俊介、以下 PRODRONE)は、2021年6月に実施された、「AUVなどとの海面通信基地としてのUAVの実証に関する共同研究」(以下 本研究)に協力しました。
本研究は、東京大学生産技術研究所 海中観測実装工学研究センターの横田 裕輔准教授と、明治大学理工学部の松田 匠未 専任講師が主導される研究であり、無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle、以下 ドローン)と自律型無人潜水機(AUV:Autonomous Underwater Vehicle)などの自律的な海中・海底観測機器を組み合わせることによる作業の効率化や、機動的な運用を目指しています。

船舶からドローンへ、機動性やコスト面だけでなく通信機能の問題もクリア!

現在海中・海底の観測は、海上基地としては船舶を用い、船舶からリリースしたAUVは音響通信によって船舶と通信を行なっています。船舶の運用には大きなコストや機動性の不足が課題となっていましたが、これらの課題を解決するのが海上基地としてのドローンの活用です。
ドローンは船舶に比較すると機体本体の機動性、燃費、運用体制、効率性などで優れていることが期待されます。
しかしながらまだ実証事例が圧倒的に不足している状況でした。
こうした背景から、東京大学の横田准教授と明治大学の松田専任講師の本研究グループは、ドローンを活用し、海面に滞留してブイのような計測や、海中計測の可能性を検討するなどの実証を行なってきました。
本研究では、その発展として、ドローンを海上の基地とし、AUVなど海中・海底観測機器の母船として活用する実証試験を行いました。
AUVなど海中・海底を自律的に調査する機器は、その位置検知性能だけでなく、海上基地との通信機能が重要ですが、本研究では、期待した機動性やコスト効果が確認できただけでなく、ドローン同士を沿岸域で通信させ、200m程度の通信が実現されていることも確認できています。
さらに、船舶と比較して海中音響ノイズが少ないなど、さまざまな利点も確認でき、ドローンを利用した、沿岸域の海中・海底調査の大きな可能性が示されました。
今後の重要な研究課題としては、長時間の運用を可能とするドローンや動力源の開発と、ドローンに運搬される観測機器の軽量化が挙げられており、PRODRONEとしても継続的に実証に協力していく予定です。

株式会社プロドローン
「目指すのは空のスタンダード」を掲げ産業用ドローンを製造しているB2Bカンパニーで、機体開発から制御ソフト開発、フライヤー役務までをワンストップで提供しています。

社名:株式会社プロドローン (PRODRONE Co., Ltd.)
代表者:代表取締役社長 戸谷 俊介 (とや しゅんすけ)
資本金:1億円
本社所在地:〒468-0014 愛知県名古屋市天白区中平1丁目115番地
https://www.prodrone.com/jp

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